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freeBox Loader 開発の舞台裏:ここまでの経緯と、AIと人が一緒に開発して見えてきたもの

これまで、freeBox Loader については 4月8日の進捗報告4月15日の活用イメージ紹介と、計画的な発信を続けてきました。

当初は、このタイミング(4月22日)で「サードパーティ向けコラボ・プラグイン参加募集」のご案内を予定していました。しかし、freeBox Loader v1 のリリースがもう少し時間を要する状況となり、その準備が整ってからご案内することとしました。

その代わりに今回は、「なぜ時間がかかっているのか」という舞台裏の話を、正直にお伝えしたいと思います。

ただ「遅れました」と報告するのではなく、その過程で見えてきた学びを共有することが、このOSSプロジェクトの価値につながると考えているからです。

特に今回は、AIと人が一緒に開発を進める中で見えてきた、これまでにない種類の気づきがありました。これは同じようにAIを活用して何かを作ろうとしている方々にとっても、参考になる内容ではないかと思います。


1. まず、率直な現状のご報告

リリース目標は「目標」であり、最優先は品質

freeBox Loader v1 のリリース見通しは、5月上旬〜中旬を射程に置いています。当初の想定からは後ろ倒しとなりましたが、ここで一つお伝えしておきたいことがあります。

このOSSプロジェクトでは、品質を最も大切にしています

リリース時期は大切な目標ではありますが、品質を犠牲にして急ぐものではありません。むしろ、「なぜ想定通りに進まなかったのか」を丁寧に振り返り、次の開発に活かせるのであれば、時間をかけることは健全なプロセスだと考えています。

今回の記事は、その振り返りの一部を皆さんに共有するものです。


2. 何が起きていたのか — 「暗黙の境界線」という落とし穴

テストの最終段階で見つかった作業漏れ

freeBox Loader v1 は、大小合わせて複数段階のテストを積み上げる計画で進めてきました。内部状態の確認から、APIの動作確認、UIの操作確認、そして本番環境での統合テストへと、徐々に粒度を上げていく構成です。

このうち最終段階である本番統合テストに入ったところで、ある事実に気づきました。

「この次に控えているシステムテストに進むためには、サンプルモジュール(atomcam2)も準備できていないといけない。でも、atomcam2 のパッケージはまだ完成していない」

具体的には、サンプルモジュールを組み立てるのに必要なファイルの一部が未作成で、公開用のパッケージがビルドできない状態だったのです。

なぜこれが見過ごされていたのか

振り返ると、原因ははっきりしています。

テスト計画と成果物計画の間に、「暗黙の境界線」があったのです。

  • 本体のテストは最初から「freeBox Loader 本体のテスト」として設計されていました
  • システムテストは「Loader + サンプルモジュール」で実施する前提でした
  • ところが、その間にあるべき 「サンプルモジュール側のテスト」というフェーズが、スケジュールに明記されていなかったのです
AIも人と同じ扱いで考える、という発想を象徴するイメージ図
AIも人と同じ扱いで考える、という発想を象徴するイメージ図

「Loader 本体の実装は進んでいる → テストも進んでいる → だからシステムテストも大丈夫」という感覚のまま、サンプル側の準備が手薄になっていました。

含める範囲だけを書いて、除外される範囲を書いていなかった — これが落とし穴でした。「何を作るか」のリストは丁寧に作っていたのに、「このリストに含まれていないものは、誰がいつ作るのか」が決まっていなかったわけです。

これは開発プロジェクトでは 「あるある」の失敗パターンです。でも、あるあるだからこそ、次に活かせる学びがたくさんあります。

気づけたのは、なぜか

救いだったのは、システムテストを逆算して準備を始めたタイミングで気づけたことです。

本番統合テストに入り、「次はシステムテスト。ではサンプルモジュールのパッケージはどこだ?」と問いを立てた瞬間に、空白が見えました。

もしこの問いを立てる機会がなければ、もっと後の段階で「動くはずなのに動かない」という形で発覚していたかもしれません。早めに気づけたこと自体は、プロセスが機能した結果でもあります。


3. AIと人が一緒に開発して見えてきたもの

ここからは、この開発を通じて気づいた、AIと人が一緒に開発を進める際の独特の視点をお話しします。

freeBox Loader の開発では、AIを開発のパートナーとして活用しています。仕様書の照合、コードの修正、テストの実施、そして引き継ぎメモの作成まで、人間とAIが分担しながら進めています。

そこで浮かび上がってきたのが、「AIも人と同じ扱いで考える」という発想の大切さです。

AIにも「勤務時間」がある

人に勤務時間があるように、AIにも使用量の上限があります。わかりやすく言えば、AIにも「残業制限」があるのです。

この制限に達すると、AIの作業セッションは終了します。人間であれば「続きは明日」と言えますが、AIは「明日のAI」は今日のAIの記憶を持っていません。毎回、ゼロから始まります。

このため、セッションの終わりに「次の担当者(次のAI、あるいは次の人)が困らないように引き継ぎメモを残す」という運用を取り入れてきました。人間同士の引き継ぎと同じ考え方です。

しかし、そこに新しい落とし穴があった

運用ルールは「使用量が一定水準に達した時点で引き継ぎメモを書き始める」というものでした。一見、理にかなっています。

ところが、今回の開発の振り返りの中で、特定のセッションの引き継ぎメモが残っていない事象が見つかりました。

原因として考えられるのは、引き継ぎメモを書く前に、何らかの理由でセッションが終了してしまったケースです。そうなると、引き継ぎメモを書く間もなくセッションが終わり、そのセッションで何をしたかの記録が、次のセッションに伝わらないことになります。

幸い、実際のコードは仕様通りに実装されていることを別途確認できたため、実害はありませんでした。けれども、「作業プロセスの記録」と「作業結果の記録」を同じファイルにまとめていた運用が、記録消失のリスクを構造的に高めていたことが明らかになりました。

そこから得た学び

人間同士の開発で、長年当たり前だった「セッション終わり(引継ぎ時)にまとめて議事録(引継ぎ資料)を書く」という習慣は、AIと一緒に働く場合には、むしろリスクになることがある。

これは、とても興味深い気づきでした。

AIとの協働では、「記録を1箇所にまとめるよりも、細かく分けて、そのつど残しておく」方が、セッション制限という構造に合っているのです。

この発想の転換は、freeBox Loader に限らず、AIを開発パートナーとして活用するあらゆるプロジェクトに応用できる考え方だと思います。
※プロダクトマネージャーコメント:振り返るとこの運用は人間にも言えます。 私は、作業をDB上で行い常に記録する手順を25年まえから運用しています。これにより引継ぎの作業が殆どいりません。


4. 次に活かす改善

以上の振り返りから、以下の改善を進めています。

① 成果物の定義を、プロセスまで含めて明確化する

「作ったファイルがあればOK」ではなく、「そのファイルを生成する仕組みまで含めてゴール」と定義します。

たとえばサンプルモジュールの場合、ソースコードだけでなく、それをパッケージ化して公開する仕組みまでが揃って初めて「完成」と見なす、というふうに基準を引き上げます。

② タスクを「機能名」ではなく「ファイル名」で管理する

「機能Aは実装完了」ではなく、「ファイルXは生成完了」で追跡します。

機能の名前だけを見ていると「進んでいるように見える」けれど、実際には必要なファイルが揃っていない、という状態を構造的に防ぎます。

③ フェーズ間の「除外範囲」も明記する

「このテストに含まれるもの」だけでなく、「このテストに含まれないもの」も明記する運用に変えます。

「本体テストには含めない、サンプルモジュールは別フェーズで対応する」のような、除外を最初に書く。これだけで、暗黙の境界線が可視化されます。

④ 引き継ぎの「ゼロ知識検証」

引き継ぎメモを作った後に、「これを初めて見る人が、これだけで作業を再開できるか」を検証するステップを入れます。

「書いた本人にはわかる」資料と、「誰にでもわかる」資料は別物です。後者を目指します。

⑤ 記録の連続性を確保する(AIと人が一緒に働く開発に特化した改善)

  • 引き継ぎメモは早めのタイミングで中間版を書く(ギリギリまで待たない)
  • テスト結果の記録は、引き継ぎメモとは別のファイルで管理する
  • 項目が1つ終わるたびに、即時に記録する(まとめて書かない)

この改善は、AIの動作特性(セッションが突然終わることがある)を前提にした運用設計です。


5. これからのこと

リリース見通し

freeBox Loader v1 のリリースは、5月上旬〜中旬を射程に置いています。サンプルモジュールの準備とシステムテストを経て、品質が確認できたタイミングで公開します。

hsBox との関係

freeBox Loader は、hsBox の次期バージョン(1.4 以降)での運用を想定して開発しています。hsBox 1.4 では、freeBox Loader を標準同梱する方向で検討中です(最終的な構成は、freeBox Loader のリリース時点で改めてご案内します)。

サードパーティ向けコラボ・プラグイン参加募集

当初このタイミングでご案内する予定だった「コラボ・プラグイン参加募集」は、freeBox Loader v1 の正式リリース後に、改めて詳しくご案内します。

モジュールの作り方、公開の手順、コラボの仕組みなど、参加していただくための情報を整えた上でお届けする予定です。


おわりに

今回は、freeBox Loader 開発の現状について、「遅れました」で終わらせずに、その背景と学びまで共有するスタイルでご報告しました。

開発プロジェクトにおいて、計画通りに進まない場面は必ず訪れます。大切なのは、なぜそうなったのかを振り返り、次に活かすことです。

そしてこれからの時代、AIと人が一緒に開発を進める場面がますます増えていきます。AIも人と同じ扱いで — 引き継ぎの大切さ、記録の取り方、勤務時間の配慮 — こうした視点が、新しい開発プロセスの基盤になっていくのではないかと感じています。

freeBox Loader の次のご報告は、リリース準備が整ったタイミング、または コラボ・プラグイン参加募集のご案内になる予定です。引き続き、ご期待ください。


freeBox Loader / hsBox に関するお問い合わせ・ご意見は お問い合わせページ からお寄せください。

過去の関連記事:freeBox Loader で、スマートホーム連携はここが変わる(4/15)freeBox Loader 開発進行状況|現在どこまで来ているか(4/8)

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freeBox Loaderで、スマートホーム連携はここが変わる

freeBox Loaderで、スマートホーム連携はここが変わる

先週のfreeBox Loader 開発進捗報告、ご覧いただけましたか? エンジン部分の開発が着実に進んでいます。今回は少し先を見て、「freeBox Loader がリリースされると、スマートホームの日常はどう変わるのか?」という世界観をお届けします。

hsBox のスマートサービス連携、今はどこまでできる?

現在の hsBox は、家庭内 LAN の機器とクラウドサービスをつなぐ基盤を提供しています。 デフォルトで使えるコマンドは、たとえばこんなものです。

  • テキストの読み上げ(プッシュ通知)
  • 指定 URL の MP4 動画・MP3 音声の再生
  • YouTube 動画の再生(パラメータ指定)
  • JPEG 画像の表示
  • スマート機器のグルーピング管理

IFTTT のようなクラウド型サービスと違い、hsBox は家庭内 LAN 上で完結できるのが強みです。ただし、現状では「用意されたコマンドを組み合わせる」という範囲に収まることが多く、新しいデバイスやサービスを追加したいときには工夫が必要でした。

たとえば——以前の記事で話題になった「13 日の金曜日」トリガー。 cron の仕様上、「13 日」と「金曜日」を同時に条件にすることが難しく、スクリプト側での独自処理が必要でした。遊び心ある自動化を実現するには、ちょっとした壁があったのです。

freeBox Loader で何が変わるのか?

freeBox Loader の登場で、この状況が大きく変わります。ポイントは大きく 2 つです。

① オープンな仕様なら、自分で実装・追加できる

freeBox Loader は、オープンな仕様に沿ったスマートサービスであれば、ユーザー自身がコマンドや連携モジュールを実装・追加できる設計になっています。

「このセンサーのデータを使いたい」「あのサービスと連携したい」——そう思ったとき、仕様書を読んで自分で書けば、それがそのまま動く環境です。技術的な壁を越えれば、あとは発想次第。

② デバイス・サービス提供者も、プラグインとして参加できる

もう一つの大きな変化は、外部の開発事業者やサービス提供事業者がプラグインとして参加できることです。

デバイスメーカー、アプリ開発会社、スマートホームサービスの提供企業——それぞれが自社のプラグインを用意することで、hsBox のエコシステムに自然に組み込まれます。利用者はプラグインを選んで追加するだけで、新しい機能がすぐに使える。そんな世界が近づいています。

技術仕様やプラグイン開発の詳細は、GitHub の freeBox リポジトリで公開しています。

hsBox との違いは?どちらを選ぶ?

「hsBox と freeBox Loader、何が違うの?」という方のために簡単に整理します。

  • freeBox Loader:オープンソース・無料。自分で拡張したい方、新しいサービスを試したい方向け。仕様がオープンなのでプラグインを自作できる。
  • hsBox(ライセンス版):サポート付き・安定運用重視。自分でカスタマイズするより「確実に動いてほしい」方に向いている。スマートホームをしっかり使い込みたい方にはこちらもおすすめ。

どちらが「正解」というわけではなく、使い方や目的によって選べる——それが hoscm のエコシステムが目指す姿です。

こんな使い方が生まれるかもしれない

少し想像してみましょう。freeBox Loader があれば、こんな自動化が現実になります。

  • ☀️ 天気連携:朝の天気予報 API と連携して、雨の日だけ「傘を忘れずに!」とスピーカーが音声案内
  • 電力モニタリング:ソーラーパネルの発電量が一定を下回ったら、テレビに通知を表示
  • 📅 カレンダー連携:Google カレンダーの予定が近づいたら、部屋の照明の色を変えてリマインド
  • 🎬 推し動画通知:お気に入り YouTube チャンネルに新動画が投稿されたら即アラート&自動再生
  • 🎃 13 日の金曜日トリガー(実現へ!):freeBox では APScheduler を基盤側に採用し、日付と曜日を組み合わせた複合条件のスケジューリングをネイティブサポートする予定。あの曲を、ついにピンポイントで 13 日の金曜日だけ流せる日が来ます

「遊び心」も、「実用」も、同じ土台の上で実現できる——それが freeBox Loader の世界観です。

エコシステム全体像

クラウドサービス・スマート機器・事業者プラグインがどのように freeBox Loader を通じてつながるか、全体像をご覧ください。

freeBox Loader エコシステム全体像 freeBox Loader オープン拡張プラットフォーム 天気予報API 気象データ連携 カレンダー スケジュール連携 YouTube 動画・通知連携 電力センサー 発電量モニタリング スピーカー 音声通知・案内 テレビ 映像・通知表示 照明 色・点滅リマインド hsBox 既存スマートホーム基盤 ライセンス版も選択可 基盤提供 事業者プラグイン参加フロー(4/22 コラボ参加募集開始) ① 事業者 デバイスメーカー サービス提供者 ② プラグイン開発 仕様に沿って実装 GitHub 公開対応 ③ 登録・公開 freeBox Loader へ プラグイン登録 ④ 利用者が選んで追加 すぐに新機能が使える エコシステムが広がる

動画でイメージをつかんでください

freeBox Loader の動作イメージを短い動画にまとめました。まずはご覧ください。

https://youtu.be/v1nK7xb1bts

次回予告:一緒に広げませんか?

freeBox Loader は、「使う側」だけでなく「作る側」にも開かれたプラットフォームを目指しています。

freeBox Loader リリースの翌週には、サードパーティ向けのコラボ・プラグイン参加募集を開始します。

  • 自社のサービスやデバイスをプラグインとして提供したい事業者の方
  • スマートホームの新しい連携アイデアを持つ開発事業者
  • hoscm のエコシステムに参加したいパートナー企業

プラグイン開発の仕様は GitHub(hoscm/freebox) で公開中です。詳細は次回の記事でお伝えします。

最新情報は hsBox 公式サイトでチェック

hsBox の機能・特徴はこちら

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freeBox Loader 開発進行状況|現在どこまで来ているか


これはリリース告知ではない。現時点でどこまで作れているか、何が動いて何がまだ入っていないか、それを共有するための記事だ。

freeBoxの開発は現在、「Loader本体の設計完了+サンプルプラグイン実装着手」という段階にある。実機環境(hsBox)はすでに起動済みで、動作確認も可能な状態だ。この記事では、その現在地をそのまま書く。

freeBox Loader、いまどこまで来ているか

Loaderとは、freeBox上でプラグインを管理するための実行基盤だ。GitHubに置いたindex.jsonを参照し、利用可能なモジュールを一覧表示・deployできるWebUIとして機能する。Apache2のリバースプロキシ経由でPythonサーバー(ポート9009)が動く構成で、設計と仕様はほぼ固まっている。

サンプルプラグインとして、ATOMCAM2(監視カメラ)を使ったキャプチャ機能の実装も進めている。「こういうプラグインが作れる」という具体例を示す位置づけだ。

完成版の話ではない。いま見えているのはLoaderのコアと、動作確認用のサンプルが1本あるという状態だ。

freeBox Loader image
freeBox Loader image

いま動いている範囲(できること・できないこと)

現時点で動作しているもの

設計・仕様レベルでは、以下が確定している。

Loaderコア(box_webserver.py)の動作仕様、Apache2プロキシ設定、systemdサービス定義、REST APIの全エンドポイント仕様(v1確定版)。UIのモックは複数バージョンが存在し、画面遷移・ダイアログの挙動は確認できる状態だ。

サンプルプラグインのATOMCAM2は、RTSPでフレームキャプチャしNASへ保存する処理のベース実装が存在する。内蔵スケジューラで10分間隔の定期実行を想定している。

まだ入っていない機能

現時点で意図的に実装しないと決めているものがある。

プラグインのEnable/Disable(ホットロード非対応のためv2以降)、モジュール詳細画面、Status画面、Settings画面。これらはUIモックには存在するが、v1の実装対象ではない。「モックに画面があるから動く」ではないので注意してほしい。モック上でも「この機能はv2以降で実装予定です」と明示している。

freeBoxとは何か(全体像)

目指しているもの

freeBoxは「USB起動のLive環境に、誰でも機能を追加できるプラットフォーム」を目指して作っている。

ベースとなるhsBox(Ubuntu Live+パーシステンス機能)の上に、Loaderと各種プラグインが乗る構造だ。専門知識がなくても、GitHubで公開されているモジュールを選んでdeployするだけで機能が増える──そういう世界を作りたいというのが根っこにある。スマートホーム、エッジコンピューティング、スモールオフィスなど、用途は使う人次第で広げられる設計にしている。

Loaderの役割

Loaderは、その拡張のための「受け口」だ。GitHubのindex.jsonを参照してモジュール一覧を取得し、インストール・アンインストール・状態管理を行う。サーバー側はPythonで実装し、Apache2のリバースプロキシ経由でUIに公開する。モジュールにはpublic / restricted / privateの区分があり、管理の粒度も設計済みだ。

以下に構成図を示す。

freeBox_Loader_ARCH
freeBox Loader ARCHITECTURE

プラグイン構造

Pluginクラスを実装した.pyファイルをplugins/フォルダに置くだけで、Loaderが自動認識して動作に組み込む。スケジューラへの登録もregister_schedule()メソッドを実装するだけでいい。シンプルに保つことを意識した設計で、サードパーティが独自プラグインを作れる余地を最初から確保している。

サンプルプラグインで見えること

現在実装中のATOMCAM2プラグインは、「こういうプラグインが書ける」という参照実装の意味合いが強い。

処理の中身はシンプルだ。ARPテーブルからカメラのIPを動的に解決し、RTSPでffmpegを使って1フレームをキャプチャ、NASの指定パスに保存する。10分間隔での定期実行は、Loader内蔵のスケジューラに登録して動かす。NASが未接続の状態でもLoaderは止まらず、保存処理だけスキップする縮退動作も設計済みだ。

「カメラ映像をどう扱うか」という具体的なユースケースが一本あることで、プラグイン構造の実用イメージが伝わりやすくなると考えている。ATOMCAMを持っていない人でも、「こういう形で拡張できるんだ」という参考になるはずだ。

以下に処理フロー図を示す。

freeBox request flow
freeBox request flow

Claude Codeでどう開発しているか

分割実装の進め方

この開発はClaude Codeを中心に進めている。当初は構想をもとに一気に作り上げる方向で進めていたが、進捗に伴い想定以上に複雑化しこのままではバグ収束しそうにないので、慣れ親しんだV型開発に立ち戻った。工程見直しまでに作成した仕様書と実装をもとに「Step分割」で進行管理しており、現在はStep1(認識合わせ:基本仕様書)→Step2(設計・機能仕様書など策定)が完了し、Step3(実装・コーディング)に入るフェーズだ。

各ステップで成果物ドキュメントを作り、次のステップの入力として渡す形を取っている。設計書・API仕様・UIモック仕様をそれぞれ独立したドキュメントとして整理し、「この仕様書を元に実装してください」という形でClaude Codeに渡す想定だ。

やってみて見えたこと

設計フェーズでは、Claude Codeとのやり取りの中でAPI仕様の矛盾や未定義エンドポイントが複数浮き上がってきた。「モックに画面があるのにAPIが定義されていない」という不整合を、実装前に発見できたのは助かった。

一方で、複数ドキュメントをまたぐ整合の判断は人間側がやる必要がある。「どの設計書が正しいか」の判断はAIには委ねられない。Claude Codeは実装の速度を上げるツールだが、設計の意思決定はあくまで自分たちで行っている。本開発は数KL規模の開発に過ぎないが、過去の数ML規模の開発での苦労を思い出すこととなった。AI活用での開発では、効率的な開発ルールの順守が人間での開発以上に重要なのだろう。

触れるもの(UIモックあり)

現時点でUIの動作確認ができるHTMLモックが複数存在する。Loaderのメイン画面、各種ダイアログ(public/restricted/privateそれぞれのインストール確認)、ステータス表示など、画面遷移のパターンは一通り作ってある。モックなのでAPIとはつながっていないが、「どういう操作感になるか」は触って確認できる。

 UIモックを触ってみる(Module Manager v2.8)

実装前にUIを固めておくことで、「作ってみたら使いにくかった」を減らす狙いがある。

現在詰まっているポイント

正直に書いておく。

実機環境はすでに立ち上がっており、hsBox上での動作確認も可能な状態にある。機材の問題ではない。

現在のボトルネックは、実装の整合性調整にある。設計・仕様フェーズで複数のドキュメントを積み上げてきた分、「どこを正とするか」の判断が実装フェーズに持ち越されている部分がある。APIの定義、モックの挙動、設計書の記述──それぞれが微妙にずれているところを、一つひとつ潰しながら進めている段階だ。

一気に書き上げるより、精度を確認しながら進めることを選んでいる。スピードより整合性を優先している、というのが現在の進め方だ。Step3(コーディング)の着手は済んでいる。「設計は終わった、書きながら検証する」という段階にある。

これからの進め方(ロードマップ)

まずLoaderコア(box_webserver.py)の実装を完成させ、ATOMCAM2プラグインとセットでベース部分を公開する。その後、サードパーティ向けのプラグイン開発ドキュメントを整備し、外部の開発者が独自プラグインを作れる環境を用意する予定だ。

v2以降では、現在スコープ外としているEnable/Disable機能やモジュール詳細画面なども順次追加していく。完成してから公開するのではなく、現在の状態を共有しながら作っていくスタイルで進めている。

詳細はGitHubで確認できる(近日整備予定):github.com/hoscm/freebox

一緒に作れる人を探しています

プラグインを作ってみたい開発者、または連携の可能性を探りたい事業者と話したいと思っている。

カメラ・センサー・スマートホームデバイスのメーカーや開発者、あるいはfreeBoxの拡張先として面白そうなユースケースを持っている人。現時点でできることは限られているが、プラグイン構造の仕様は固まっているので、「こういうプラグインは作れそうか」という技術的な会話はできる状態だ。

まずはモックを触って意見をもらえるだけでもいい。完成を待たずに関わってもらえる形を探している。

 UIモックを触ってみる / GitHub(hoscm/freebox)

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2026年4月公開:新API基盤Autonomous Permissionless Infrastructureとは

API(Application Programming Interface)という言葉は、すでに一般的なものになりました。システム同士をつなぐための仕組み、という意味で使われることが多い言葉です。
しかし実際に何かを作ろうとすると、その裏にある「制約」に気づく場面も少なくありません。

本記事では、そうした前提を少しだけ見直し、
「最初から自由に動かせる状態」を前提とした新しい設計について紹介します。

それが、hoscmが提案する
Autonomous Permissionless Infrastructure です。

一見すると少し極端な考え方に見えるかもしれませんが、
すでに一部は実際に動作しています。

図とあわせて、その構造と考え方を順に解説していきます。まずは、シンAPIの概念そのものを少しだけ整理してみます。


■ APIとは何か?接続から「環境」への変化

API(Application Programming Interface)は、一般的にシステム同士を接続するための仕組みです。

しかし実際の開発現場では、APIは単なる接続手段ではなく、
利用制限や管理ルールを含む「環境」そのものとして機能しています。


■ なぜAPIは「許可」が必要なのか

一般的なAPIやプラットフォームでは、利用前に次のような手続きが必要です。

  • APIキーの発行
  • 利用申請や審査
  • 利用制限(レート制限)
  • 規約への同意

これらは安全性・安定性を担保するために必要な仕組みです。

一方で、

「APIを使う前に許可が必要」

という構造を生み出しています。


■ 許可不要(Permissionless)な設計という考え方

ここで重要になるのが「Permissionless(許可不要)」という概念です。

ただしこれは、

  • 無制限に使える
  • 制約がない

という意味ではありません。

あらかじめ公開された範囲において、誰でも自由に利用できる設計

を指します。


■ 新しいAPIの定義:Autonomous Permissionless Infrastructure

hoscmでは、この考え方を次のように定義しています。

Autonomous Permissionless Infrastructure

これは、従来のAPIとは異なり、

「接続の仕組み」ではなく「自由に動かせる環境」

としてのAPIです。


■ 分散システムとしての構造(図解のポイント)

New API Concept: Autonomous Permissionless Infrastructure
New API Concept: Autonomous Permissionless Infrastructure

この仕組みは、中央集権的なシステムではなく、
分散型の構造を持っています。

主な構成要素は次の通りです。


freeBox Ecosystem(機能の配布・共有)

機能やモジュールを共有するエコシステムです。
IoT機器を制御するロジックなどがここで流通します。


hsBox / freeBox(実行基盤)

実際の処理を実行するコア部分です。

  • 軽量
  • 高速
  • 再現性のある動作

を特徴とし、安定した実行環境を提供します。


HSA(ユーザーインターフェース / エージェント)

ユーザーが操作するためのUIであり、
将来的には自律的に動作するエージェントとして機能します。


Claude Code AI(生成・補助)

AIはコード生成や構成の補助、操作の一部代替を担います。
ただし、実行主体ではありません。


● Storage / IoT Devices(ストレージ・IoT機器)

センサーやデバイスなど、最終的に制御対象となる実体です。


■ 中央集権ではないが「主体」は存在する

この構造は分散型システムですが、
「中心が存在しない」という意味ではありません。

単一の管理主体による集中制御を行わない

という設計です。


■ 主体は人間であり、AIではない

このシステムにおいて、最終的な主体は人間です。

  • 何を作るか
  • どの機能を使うか
  • どこまで接続するか

これらの判断は常に人間が行います。

AIはあくまで補助的な役割にとどまり、

  • 操作の支援
  • 構成の提案
  • 一部の自動化

を担当します。


■ 実行はhsBoxが担う(信頼性の担保)

AIとは別に、

実行の責任はhsBox / freeBoxが担います

これにより、

  • 高速処理
  • 安定動作
  • 再現性

が確保されます。


■ なぜこの分散構造が成立するのか

この仕組みが成立する理由はシンプルです。

公開する範囲をあらかじめ制御しているため

  • 無制限ではない
  • しかし、許可された範囲では自由

このバランスによって、

自由と制御が両立します


■ 従来の開発との違い(API利用の変化)

従来の開発フロー:

  1. APIの利用申請
  2. 設定・準備
  3. 実行

この構造では:

  1. まず動かす
  2. 試す
  3. 必要に応じて拡張する

という流れになります。


■ まとめ:APIは「使うもの」から「動かせる環境」へ

これまでAPIは「利用するもの」でした。

これからは、

自由に動かせる環境としてのAPI

へと変化していきます。


■ 今後の展開(コラボレーション)

現在、この仕組みは一部で動作しています。

2026年4月後半より、

製品コラボレーションの受付を開始予定です。


✔関連記事


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HSA Ver0.10公開!クリエイター向けクローズドテスト開始

HSA Ver0.10 クローズドテスト開始

HSA(hoscm Support Agent)Ver0.10のクローズドテストを開始しました。
Google Play上での審査は完了しており、クローズドテスト参加者向けに利用可能です。

HSAv010
HSAv010

HSAは、家庭やオフィスでのスマートデバイス操作を音声やアプリで支援するエージェントです。
今回のVer0.10は、初回公開版として、コラボに関心のあるクリエイターや企業向けに体験していただくことを目的としています。


HSAでできること

HSAは、スマートホーム機器やIoTデバイスと連携し、日常の操作をサポートします。
Ver0.10では、IFTTT経由でのデバイス連携を体験可能です。
操作の幅はIFTTTの対応範囲に依存しますが、hsBox連携済みのシナリオであれば、動作確認が可能です。

HSA連携イメージ
HSA連携イメージ

※IFTTT連携はあくまで例示であり、HSA単体での操作簡易性を保証するものではありません。


クローズドテスト参加方法

HSA Ver0.10のクローズドテスト参加は、専用ページから申し込みが可能です。
ページ内のフィードバックフォームで、参加後すぐに意見や改善要望を送信できます。

参加者からのフィードバックは、今後のHSA開発や機能改善に反映していく予定です。


今後の展望とコラボのご相談

HSAは今後も順次アップデートを予定しています。
今回のクローズドテストは、コラボに関心のあるクリエイターや企業の方々が、HSAを早期に体験し、アイデアや意見を反映できる貴重な機会です。

ぜひこの機会にHSAを体験し、共に未来のスマート操作体験を作り上げましょう。
【コラボ】hoscm コラボレーション推進プロジェクト始動


関連記事

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.hoscm.hsa
GooglPlayからの参加

Webからの参加

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お知らせ システム リリース 機能使用方法

hsBoxでYouTubeライブをテレビにキャスト チャンネル指定でWNIライブも自動表示に対応

YouTubeライブ配信を、テレビやスマートディスプレイに表示する機能は、これまでもhsBoxで利用できました。今回のアップデートでは、YouTubeハンドルID指定によるライブキャストに対応しました。  これにより、

  • チャンネル単位でライブ配信を指定
  • 配信ごとの設定変更が不要

でYouTubeライブを表示できるようになりました。 例えば、ウェザーニュース(WNI)のライブ配信なども、設定変更なしでテレビにキャストできます。


使い方の例

WNIライブをテレビに表示

設定例

メニュー名:WNI
YouTubeハンドル:@weathernews
キャスト先:TV

HSAで

「WNIをテレビで」

と話しかけると、キャストされます。

Live Cast
Live Cast

リビングのテレビやスマートディスプレイに、WNIのライブ配信を表示できます。


活用例:推しキャスターをテレビで

ウェザーニュースLiVEには多くのキャスターが出演しています。

夜の配信をテレビで流しておく、という使い方もできます。

あなたの推しキャスターは誰ですか?


強震モニター、緊急地震速報ライブ

強震モニター等からの地震発生イベントをhsBoxのAPIで受取り、即座に緊急地震速報ライブを、テレビやスマートディスプレイに表示できます。
緊急地震通報をプッシュ通知 – 外部サイト
南海トラフ地震 :揺れだす前(S波が来る前)に状況把握できるようにしておきたい  - 外部サイト

https://www.youtube.com/@teefive

  • WNI(ウェザーニュースLiVE)
  • 台風ライブ
  • 気象カメラ
  • 災害情報ライブ

hsBoxのメニューや音声操作、その他の外部イベントから、即座に表示できます。


スケジュール表示

hsBoxのスケジュール機能と組み合わせることで、

21:00
WNIライブをテレビに表示

のような自動表示も可能です。


対応キャスト先

現在対応している主なキャスト先

  • Chromecast
  • Android TV
  • Google TV
  • Google Nest Hub

Android TV や Google TV には Chromecast built-in 機能があり、hsBoxから直接キャストできます。


技術補足:

YouTubeライブ配信は、配信ごとに 動画ID(VID) が変わるという特徴があります。

そのため、VIDを直接指定する方法では、ライブ配信のたびに設定変更が必要になる場合があります。

今回のアップデートでは、YouTubeハンドルID指定に対応しました。

@weathernews

このようにチャンネル単位で指定することで、

  • 配信ごとのVID変更を意識せず
  • ライブ配信を取得

できるようになっています。


まとめ

今回のアップデートにより、hsBoxでは

  • YouTubeライブを
  • ハンドルID指定で
  • テレビやスマートディスプレイにキャスト

できるようになりました。

特に

  • 気象ライブ
  • ニュースライブ
  • 宇宙配信

などの ライブ配信を日常的に視聴する用途 で便利に利用できます。

hsBoxの

  • 音声操作(HSA)
  • スケジュール機能
  • トリガー実行

と組み合わせることで、さまざまな使い方が可能になります。

※本機能は、「スマートホーム構築支援サービス」にて提供中です。hsBox製品では次回のメジャーバージョンアップ以降での対応とする予定です。


関連記事/関連サイト

https://www.youtube.com/@weathernews

緊急地震通報をプッシュ通知 – 外部サイト
南海トラフ地震 :揺れだす前(S波が来る前)に状況把握できるようにしておきたい  - 外部サイト

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お知らせ

【コラボ】hoscm コラボレーション推進プロジェクト始動

— クリエイター・コンテンツ連携を加速 —

hoscmは、機能プラットフォーム「hsBox」を中心に、
製品開発および実証実験を進めてきました。

これまで水面下で複数の製品連携・技術連携を行ってきましたが、
今後はその取り組みをさらに広げ、

コラボレーションを前提とした活動基盤へと展開していきます。


hoscmが目指すコラボレーションとは

今回のコラボ募集は、単なる業務提携ではありません。

・コンテンツ連携
・クリエイターとの実験的企画
・ADL支援など社会実装分野との接続
・表示/通知機能を活用した新しい体験設計

など、テクノロジーと表現を横断する取り組みを想定しています。

hsBoxを含む機能基盤を活かしながら、
実証実験レベルの小規模プロジェクトからスタート可能です。


なぜ今、コラボを推進するのか

テックは単体では完結しません。

機能プラットフォームが整備された今、
次のフェーズは「接続」です。

hoscmは、先進的・実験的テック企業としての側面を持ちながら、
社会実装型の活動体でありたいと考えています。

そのためには、

外部クリエイターや分野横断的な連携が不可欠です。

今回のコラボ推進は、その第一歩となります。


想定しているコラボ分野

現在、以下のような領域でのコラボレーションを視野に入れています。

■ コンテンツ・クリエイター連携

  • MV・映像作品との連動
  • デジタルコンテンツ表示連携
  • 参加型企画

■ 社会実装・生活支援分野

  • ADL支援との連携
  • 生活機能補助分野での実証実験
  • 地域連動型プロジェクト

■ 実験的プロジェクト

  • 小規模PoC(概念実証)
  • 新しいUX実験
  • 技術×表現の融合企画

規模は問いません。

むしろ、スモールスタートの実験的取り組みを歓迎します。


個人クリエイターとのコラボを歓迎

今回のコラボ募集は、法人限定ではありません。

個人クリエイター、若手表現者、新しい企画を試したい方との接続も積極的に検討しています。

企画が完成していなくても問題ありません。

「こんなことができるかもしれない」
というアイデア段階からの相談も歓迎します。


hoscmは“実験を社会へ”つなぐ

hoscmは、

機能を開発するだけの企業ではなく、
実験を社会へ実装する活動基盤へ。

テクノロジー、コンテンツ、生活支援分野を横断しながら、
コラボレーションを通じて価値を広げていきます。

今後、具体的なコラボ事例や実証実験の進捗も順次公開予定です。


コラボのご相談・お問い合わせ

コラボレーションに関するご提案・ご相談は、
専用フォームより受け付けています。

小さな実験から、大きな構想まで。
まずはお気軽にご連絡ください。


hoscm関連サイト https://lit.link/hoscm

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お知らせ システム リリース 機能使用方法

見える化はここまで来た─hsBoxステータスモニター3つの進化

見えないものは、管理できない。

しかし本当に面倒なのは、
いろいろなログを“確認しに行くこと”そのものです。

出るべきログが出ているか。
出てはいけない WARN や ERROR が出ていないか。
外部連携は正常に送信されているか。

それらを一つずつ見て回るのではなく、
必要な情報だけをまとめて、ひと目で把握できること。

hsBoxステータスモニターは、
状態をただ表示するのではなく、
「いま何が起きているか」を直感的に把握できる表示基盤へと進化しました。

さらに、HSA(hoscm Support Agent)経由で「システムチェック」と呼びかければ、
その瞬間の状態をスマートディスプレイに表示させることも可能です。

本記事では、その3つの進化を具体的に紹介します。

ステータスモニターとは何か

hsBoxと組み合わせた表示基盤

ステータスモニターは、hsBoxと連携して動作する可視化基盤です。
ネットワーク機器、サーバー、カメラ、各種デバイスの状態を集約し、一覧形式で分かりやすく表示します。

単なる死活監視ではなく、

  • 定期報告の有無チェック
  • DDNS更新確認
  • 機器疎通確認
  • サービス稼働確認
  • 自動化処理の実行確認

といった「運用の見える化」を目的とした仕組みです。

status_
status monitor

<システムステータス画面イメージ>


ローカル環境で動作する仕組み

ステータスモニターはクラウド依存ではなく、ローカル環境で動作します。

そのため、

  • インターネット接続が不安定でも利用可能
  • 外部サービス停止の影響を受けない
  • 構内ネットワークのみの閉域環境でも利用可能
  • データが外部へ送信されない

という特長があります。

できることとしては:

  • 機器の死活監視
  • ログ報告の確認
  • 指定時刻チェック(スケジュール監視)
  • 許容時間を加味したアラート判定
  • 自動化処理の実行結果確認
  • 月次パスワード更新などの運用タスク確認

単なる監視ツールではなく、
「日々の運用が正しく回っているか」を確認する基盤として設計されています。


オプション機能としての位置づけ

現時点では、ステータスモニターは
hsBoxのSI(構築支援)部品として提供しているオプション機能です。

構築支援の中で、

  • 個別要望機能の追加
  • 環境に応じたチェックルール設計
  • 自動化連携の組み込み

を行いながら、標準化を進めています。

これまでの導入実績や要望を整理し、
今後はhsBoxの標準機能として提供する方針で検討しています。

※製品への正式組み込みバージョンは未定です。


何を収集できるのか

ステータスモニターは、単なる死活監視にとどまらず、
hsBoxを中心とした運用状態そのものを収集・可視化する仕組みです。

収集対象は大きく4つのカテゴリに分かれます。


1. hsBox内部状態

hsBox自体の健全性を把握するための情報です。

  • プロセス稼働状況
  • スケジュール実行管理状態
  • ジョブキュー状況
  • システム負荷状況
  • ストレージ利用状況
  • 内部サービス応答状態

単に「動いているか」ではなく、
内部の処理が正常に循環しているかまで確認できます。


2. 実行ステータス

定期処理や自動化処理の実行結果を監視します。

  • 定期ジョブの実行確認
  • 成功/失敗ステータス
  • 実行時刻の妥当性チェック
  • 許容時間を加味した遅延判定
  • 月次タスク(例:パスワード更新)確認

「処理はあるはずなのに実行されていない」
という状態を確実に検出できる設計になっています。


3. ログ情報

各種ログから運用状況を抽出します。

  • 重要イベント検知
  • エラー/警告検出
  • 定期報告ログの有無確認
  • 異常パターンの検出

ログは単なる記録ではなく、
状態判定のための入力データとして扱います。


4. 外部連携情報(WebAPI連携など)

hsBox外部との連携状況も監視対象に含めることができます。

  • WebAPI連携結果
  • DDNS更新確認
  • 外部通知サービス連携確認
  • クラウド連携応答確認
  • 外部機器ステータス取得

これにより、
内部処理と外部連携の両方を一画面で把握できます。


拡張可能な設計

ステータスモニターは固定仕様ではありません。

  • 新しいチェックロジック追加
  • 任意スクリプトの組み込み
  • 独自業務ルールの反映
  • 将来的な標準機能化を見据えた構造設計

運用の進化に合わせて、監視対象も進化させることができます。


<ToDoリスト表示を含むステータス画面イメージ>


まとめ

ステータスモニターは、

  • 内部状態
  • 実行状況
  • ログ
  • 外部連携

を統合的に扱う、運用状態の可視化基盤です。

単なる監視ツールではなく、
「運用が正しく回っているか」を継続的に確認するための仕組みとして設計されています。

お問い合わせ

本件に関するお問い合わせは、サポートサイト「hss」にて受け付けております。
以下のリンク先に、hss の詳細なご案内および登録手順を解説した YouTube 動画もご用意しております。

サポートサイト(hss)はこちら ▶︎

<お問い合わせ・ご相談>
本製品との連携開発など業者様のご相談や詳細のご確認は、以下までご連絡ください:
【メール】info@hoscm.com
【サポートサイト】hss


関連記事

https://www.vector.co.jp/soft/unix/net/se525279.html

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お知らせ リリース

2026年の春、始まる「3つの動き」— 新生活・連携・HSA

hoscmでは、2026年の春に向けたいくつかの取り組みを並行して進めています。
本記事では、現在進行中の内容を「3つのこと」として整理し、その概要のみ先行してお知らせします。

新生活
hsBox Life

1.新生活を前提とした「再構成」の準備

春は、生活環境や利用スタイルが大きく変化する時期です。
機器の入れ替えや配置変更、新しい生活リズムへの移行に合わせ、
「無理なく環境を整え直せること」を前提とした情報整理を進めています。

新しい仕組みを追加することだけでなく、
既存の環境をどう整理し直すか、どこを残しどこを見直すかといった、
日常に即した視点での発信を予定しています。


2.2026年キャンペーンの継続と展開

現在進行中の2026年の取り組みについても、春に向けて段階的に整理を行っています。

  • 利用事例の共有
  • 導入後の運用イメージの可視化
  • 構成やカスタマイズの方向性の整理

単なる機能紹介ではなく、生活の中でどのように使われるのか、
実際の運用を想定した形で情報を公開していく予定です。

既存の取り組みを点ではなく流れとして整理し、
新しい環境づくりの中で自然に活用できる形を目指します。

2026年キャンペンーン ~hsBox お試し活用 ライセンス無料提供キャンペーンのお知らせ~


3.HSAの進行と、他社製品との連携の整理

HSAについても検討と実装が継続して進んでいます。

現時点では、
・日常操作の延長として扱えること
・利用者の習熟度に依存しないこと
・既存環境と共存できること

といった前提を重視し、役割の整理を行っています。

また、特定の構成に閉じるのではなく、
他社製品や既存サービスとどのように組み合わせていくかについても、
現実的な運用を前提に検討を進めています。

単独で完結する仕組みではなく、
生活の中にすでにある機器やサービスと自然に連携しながら機能することを目指し、
段階的に情報公開していく予定です。

2026年 hsBox / HSA の開発方針について(他社製品連携強化)


春に向けた位置づけ

これら3つの動きは、それぞれ独立したものではなく、
「生活の中で自然に機能する仕組み」を前提とした一連の流れとして整理しています。

春は、新しく始める時期であると同時に、
既存の環境を見直し、整え直す機会でもあります。

hoscmでは、特別な準備や操作を前提とせず、
日常の延長として利用できる形を重視しながら、
今後の取り組みを順次公開していきます。

詳細が確定した内容については、改めて個別にお知らせします。


連携記事公開済の他社製品・サービス

ATOM CAM2 (ネットワークカメラ)

ソーラーフロンティア(太陽光発電)

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お知らせ システム

待望の復活:音声でhsBoxを操作する仕組みの最初の形が動きました(HSA Ver0.10)

開発中のHSAの初期プロトタイプ(Ver0.10)において、
音声入力からhsBoxの動作までをつなぐ基本経路が動作しました。

これはまったくの新機能というより、
**2022年に一度失われた仕組みの「復活」**にあたります。


2022年に途切れた音声操作の経路

2022年8月、Google アシスタント(旧バージョン)のサービス終了により、

という経路が利用できなくなりました。

hsBoxを音声で直接操作するための手段が、そこで一度途切れています。


HSAによる再構築

function
function

今回のVer0.10では、

音声入力
→ 日本語の文字列化
→ Web API送信
→ hsBox連携
→ デバイス動作

という経路を改めて構築しました。

実環境での動作確認として、
Google Nestでの再生まで到達しています。

これにより、音声からhsBoxへ指示を渡す基本構造が再び成立しました。


image
HSA image

HSAの役割

HSAは、

「音声入力を起点に、各システムへ指示を送るための基盤」

として設計されています。

hsBoxとの連携を主目的としながらも、

  • Web API
  • 外部サービス
  • WebHook

などへ拡張できる構造を前提にしています。


現在の位置づけ

Ver0.10は、最低限の公開可能機能を備えた初期プロトタイプです。

完成版ではなく、
今後の改良や機能追加の出発点となる段階です。


今後について

かつて可能だった

「音声 → 任意文字列 → hsBox」

の経路が、形を変えて再び利用可能になりました。

まずは最小構成での成立を確認できた段階ですが、
ここが今後の音声操作機能の土台になります。

引き続き、進捗はお知らせとして共有していきます。


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